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外資系企業のエクスパッツの給与計算

お客様企業概要

  • 業種:外資系教育支援業
  • 従業員数:約100人

エクスパッツとは

海外の本・支店、関係会社等に所属のまま日本に派遣される労働者のことを、一般にエクスパッツ(Expats)という。派遣が長期の場合は、日本の社会保険法や税法が適用されるが、本来、エクスパッツ負担の社会保険料、所得税、住民税等を日本の会社が負担するケースが多いのが特徴。この場合、会社が負担する本人分の社会保険料額等を給与として処理し、さらに経済的利益に該当するため課税処理を行う必要がある。給与計算は手取保障契約(ネット契約)となり、社会保険料や所得税等を何度もシミュレーションし、支給額をアップさせるいわゆる「グロスアップ計算」を行う必要があり、給与計算は非常に煩雑になる。

入社時のグロスアップ計算

エクスパッツの入社に際し、例えば、クライアントから手取り50万円で社会保険手続きと給与計算依頼があると、社会保険料、雇用保険料や所得税等の控除額を加味し、手取り50万円となるよう支給額を設定の上、社会保険等級(標準報酬月額)を決定し、会社の総負担額を算出する。

次に、本国親会社の承認により、はじめて社会保険手続きを行う。但し、承認がおりず手取額が変更になる場合は、特に固定控除額である社会保険料(健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料)の再設定により当初のシミュレーションがすべてリセットされてしまうため、さらに1から何パターンかのシミュレーションを行う必要があり、社会保険手続きまでに相当の労力を要することもある。

グロスアップ計算の時期

手取保障契約ということは、社会保険料等の控除額の変動の都度、グロスアップ計算を行い、手取額を確保する必要がある。また、変動手当である残業代が支給されるような場合は、雇用保険料・所得税も変動してしまうため、毎月グロスアップ計算を行う必要もある。定期的に計算を行う時期としては、主に次のようなケースがある。

  • 4月:基本給等昇給、雇用保険料率・健康保険料率・介護保険料率の改定 
  • 6月:住民税(初月)
  • 7月:住民税(2ヶ月目以降)・賞与計算
  • 8月:4月昇給に伴う随時改定(月変)による社会保険料の変更
  • 10月:定時決定(算定)による社会保険料の変更、厚生年金保険料率の改定
  • 12月:賞与計算

随時:介護保険該当、各種手当の追加・金額変更、残業代支給時、税法上の扶養人数変更、所得税率改定等

特殊なグロスアップ計算

エクスパッツに対しては、様々な複雑な計算を要することが多々ある。例えば、エクスパッツが母国に一時帰国する費用は、手取保障で会社が負担するのが通例のため、この場合もグロスアップ計算を行う必要がある。支給範囲や金額等により取り扱いは異なるが、雇用保険は福利厚生として認められ対象外となり、社会保険と所得税は対象賃金として賞与計算を行い、社会保険料や所得税が掛るのが一般的である。この計算は、例えば、一時帰国費用が30万円であれば、一時帰国手当を30万円に設定し、社会保険料や所得税の控除額を加味して手取額が30万円になるよう調整手当をグロスアップする計算を行う。次に、調整手当は福利厚生ではないので、調整手当のみに雇用保険料率を乗じて雇用保険料を算出する。この時点で手取額は30万円を下回るため、さらに何度かのグロスアップ計算を行い、手取額30万円を算出する必要がある。

外国語給与明細書の発行

給与支給時にエクスパッツ等の外国人が受け取るものといえば、給与明細書がある。システムへの個別登録や、通常の給与明細とは別の印刷設定等を行う必要があり、作業としては煩雑になるが、クライアントからのニーズにより、英語やフランス語等、本人の母国語での給与明細書の発行も行っている。

エクスパッツ給与計算の効果

当事務所担当者は、特殊かつ複雑な計算が非常に多いため、給与計算に関する労働社会保険法、税法及び関連通達に精通することができ、正確・迅速な給与計算処理を達成している。